山村労働市場をめぐる事例的考察 2
長野県南相木村の製造業労働者長野県南相木村は、農村工業の先進県長野にあって、1961年以前は工場ゼロという南佐久郡の純山村です。
全村66平方キロ、林野率89%、その78%は多く戦後植栽のからまつ造林地です(75年当時)。
同村の6~70年代工場立地の展開は、一方に製材・燃材・漬物など、山村内に原材料を求めうる独立小工場創設、他方周辺に多数のグループ内職群をもつ弱電下請工場の進出・・・
さらに動力機械利用の主婦たちの共同内職の納屋工場づくり、といった多様なかたちをとっています。
それは、第一に60年代徐々に進行していた山林労務減少、初期64年の晩霜違蚕等、山村特有の相対的過剰人口の爆発的現出をふみ台にして早期に定着をみせました。
そして第二に、村外親工場-下請工場-周辺グループ内職-内職、という重層的構成をもつ部分を中心に、景気変動の調節弁という性格をいろ濃く示します。
第三に、上記の内職労働者の多数存在を死重にして、農村日雇賃金水準より一段と低い賃金水準をもつ、などの特徴を示すものでした。